Glare
□一話
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「えー、酷いですよ凛藤さーん。折角起こしてあげたのに…。」
「誰が頼んだ。」
「駄目ですよー習慣崩しちゃ。」
「俺の勝手だ。…それに今日は非番のはずだが?」
「だからですよー。琴音さんが来てるのにいいんですかー。」
「!?」
それを早く言えと言わんばかりに勇は飛び起きると急いで身支度をし始めた。
さっきまでの機嫌の悪い明らかに不快そうな目つきはどこへ行ったのだろうか。
宗一郎は少々驚きながらも勇を眺めていた。
「宗、伝えてくれたことには感謝するがもう勝手に部屋に入るなよ!」
「…はーい。」
慌ただしく部屋から出ていった勇。
その姿はお世辞にも軍隊長とは思えなかった。
「…愛されてるなぁ、琴音さん。」
溺愛…とも言いますがね。
宗一郎は呟くとくすりと笑った。