Glare
□一話
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「…!!」
独特の鉄臭い匂いとぬるりとした感触。
気が付いた時には、自分を撃った科学者を殺していた。
それは鮮やかと言うのにふさわしい殺し方だった。
自分の真っ赤に染まった手を呆然と見つめる少年に投げかけられるのは言葉の刃。
「試作品ごときがなんてことを…」
「し、失敗作だ…!」
「おい、誰か始末するんだ!」
四方八方から暴言が聞こえる。
ここまで来ると煩すぎていらだちすら感じてくる。
しばらく黙りこくっていた少年だったが暴言がやがて少年の死を願う言葉へと変わった時にはとうとう顔を上げ、科学者達をにらみつけていた。
「…試作品、失敗作だと?お前達が勝手に生んだんだろう?」
ゆらり、足音すらも立てずに静かに科学者達へ近づく。
怒りを露にした少年に、恐れを抱いた科学者達は再びじりじりと後ろへと下がっていった。
しかし壁がすぐ後ろに近づいてきた時、もう逃げられないと悟ったのだろう。
誰が最初等関係無く、科学者は身を守るためにと武器を取って口々に叫んだ。
「奴を殺せェッ!!」