Glare2
□卒業式とレトロチカ
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「君達はこれから…」
「…であるからして将来性を…」
堅苦しい校長センセの祝辞。
ながったらしい言葉が女生徒のすすり泣く声をBGMに紡がれていく。
俺こと城島拓は欠伸をかみ殺しながらちらりと横を見た。
運がいいのか悪いのか、バンドメンバー5人全員このあたりに固まっている。
「…やっぱりな。」
小さく苦笑。
隣の奴が不思議そうに視線を寄越したけど気にならなかった。
俺が見たものはバンドメンバーの行動。
俊哉と壮真は真面目に聞いてるみたいだけど(いや、壮真はただぼーっとしてるだけかも)、俺の斜め前にいるかのとは爆睡、亮平に至ってはちゃっかりipodを聴いてやがる。
卒業式に何やってるんだかと思いつつも俺は口のなかの飴玉を転がした。
END
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結局はみんな、似た者同士。