短編・お題小説
□遺されし者
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蛍屋の女将ユキノは、先日裏の堀で侍を拾った。
生命維持装置に横たわっていた、北軍の軍服を着た男。
今日も奥座敷の一室に、眠っている男の元へ足を運ぶ。
拾って三日、まだ目覚める様子は無い。
シチロージは、霞のかかる意識なか見慣れない天井を見ていた。
「気が付いたかい?」
障子の開く音ともに入ってきた女が、自分に問い掛ける。
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