雲獄小説

□君から目が離せない
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◇雲雀が告白されて3日後の話です
↓どうぞ

3日前のあの言葉が頭から離れない…




君が初めて、僕に












『好き』
















と言った日
3日前の事なのにもうだいぶ昔のように感じる…

あの言葉は嘘だったのだろうか…


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
▽3日前▽

いきなり
応接室の扉が開いた

「雲雀!」

なんだ、いつも草食動物といる……
誰だっけ…まぁいいや

「なんだい、勝手にここに入らないでくれる
咬み殺すよ」

僕の話を無視して
ズカズカ入ってくる
全く話の分からないやつは
これだから嫌いだ

「なぁ雲雀…」

こうなったらこっちだって無視してやる

「聞いてんのか?」

僕の座ってるソファーの横に座ってくる

あぁ、うるさい奴だ

「何…」

相手の方を見た

そしたら、いきなり…





















「好きだ…」









「えっ…………」









いきなり何を言い出すかと思ったら…

「ふざけるのもいい加減にしてくれる」







「ふざけてなんかねー……
お前が好きだ」





真剣な表情で僕を見つめる…
この子…

『本気』だ

僕は正直焦った
告白なんか今までなんどかされたことあるけど
男にされたのは始めてだ


「僕は君なんて興味ないよ」


彼は少し悲しそうな顔をして
そして

「3日だ、3日たったらまた来る。だから、その時返事聞かせてくれ」

「はぁ…だから僕は君なんて興味な……」

「じゃあな(笑)」

彼は立ち上がり、僕にそう言って部屋を出て行った…
全く話の分からない奴は…

でも、僕は笑っていた


「面白い奴」


あの子は、今までの奴とは違うきがした…



▽2日前▽

昨日あんなことがあったからかあの子を少し気にするようになった



応接室の窓から外を見ていた
いつもと変わらない
たくさんの生徒が群れをなしている
咬み殺しに行こうと思ったら



あの子が見えた



草食動物とあともう1人と一緒に登校していた
まぁ周りの奴はどうでもいいけど…


「でね、獄寺君ここが………………なんだ」


草食動物があの子に話てた



“獄寺”



それがあの子の名前なのだろうか…
話の内容は聞こえなかったので分からなかったが
彼は凄く嬉しそうに笑っていた

「あんな風に笑うんだ…」






「委員長、獄寺 隼人が気になるのですか?」

いきなり聞こえた声の方を見ると草壁が立っていた

「あの子は、“獄寺 隼人”って言うのかい」

「はい」

「そう……」

草壁は僕に終わった仕事の資料を置いて「失礼しました」部屋を出て行った


「獄寺 隼人ねぇ…」



僕は彼の名前を覚えた……

たぶん…



▽1日前▽

僕は暇だから屋上に行くことにした
授業中はとても静かだ
最近はうるさい奴もいなくなった
それもそうだ、うるさい奴は全て僕が咬み殺しているのだから
一部を除いて

屋上の扉を開けると
太陽の光が僕を照らす…

人影があった
全く授業中なのに誰
トンファーを構え相手に近づく相手はピクリとも動かない
少し近づいて、僕は足を止めた















「獄寺 隼人…」


そこには獄寺の姿があった
彼は寝ていた
僕はトンファーをなおし
彼に近づく
彼は静かに寝ていた
太陽の光で彼の銀色の髪が輝き

「綺麗…」

僕は思わず見とれてしまった
この子の髪ってこんなに綺麗だったんだ
無意識に彼の髪に触れる
サラサラしていた
よく見ると
この子は、こんなに肌が白いんだとかすぐ折れそうな腕だなとか思った

って僕は何考えてるんだ






「んっ………誰…だ…」


彼が目をこすりながら
言った
起きたんだ…


「…って…えっ!!ひっ雲雀!!」
彼が凄く驚いたように言う

「僕がここに居たら悪いかい?」

「わりーに決まってんだろ!!
さっさとどっか行っちまえ」

少し胸が苦しくなったような気がした
この子は…僕が好きなんじゃなかったっけ…

僕は無言のまま屋上をあとにした…


何なんだこの気持ち…

気持ち悪い……
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