マフィアのキオク
□会いたいよ
1ページ/4ページ
夜空に現れた天の川を、
ふと見上げて、思った。
"会いたい"と。
日本から遠く離れた此処、イタリアのマフィア、ボンゴレファミリーのアジトにあるヴァリアー本部の中で、その男は忙しなく働き回っていた。
「あ゙ー…ぁんのクソボス……こんな忙しい時に追い討ちかけやがってぇ゙……」
早足で歩きながらぶつぶつと文句を言っている男――S・スクアーロは、ある部屋の前で止まり、乱暴に扉を開けた。
「ゔお゙お゙ぉい!! 終わったぜぇ!!」
ヒュッ
どかっ
「ゔお…っ」
扉を開けた瞬間に飛んできた椅子が顔面に直撃し、その場に踞るスクアーロ。
踞ったスクアーロの頭を掴んで持ち上げ、その部屋の主であり、ヴァリアーのボスであるXANXUSは冷たく言いはなった。
「カスザメ、まだ終わりじゃねぇ」
そしてスクアーロの目の前にバサバサと大量の書類を落とし自分の机へと向かう。
スクアーロは額に青筋を浮かべ、XANXUSを罵倒しながら部屋を出ていった。