砂時計

□act.4 ごめん
1ページ/4ページ

今日は朝から調子が悪かった。


「はぁ…っ、………ダル、い……」


ベッドに臥せったまま、ため息をつく。

こういうときは寝てた方がいいんだけど、とりあえず今は寝るつもりはない。

昨日のこと、ひばりに謝らなきゃ。


「武…入るよ……?」


暫くすると、病室の外からひばりの声が聞こえてきた。


「あ…おうっ」


すぐにハッとして返事をしたら、気まずそうな顔をしたひばりが入ってきた。


「(やっぱ、気にしてんのな…)」


すぐに悟って、頭を下げる。


「ひばり…昨日は、ごめんな……」

「ぇ……」

「いきなり…怒鳴ったりしちまって……」


そう言うと、ひばりは微かに頬を緩めた。


「武は悪くない。悪いのは僕だ…」

「でもっ……」

「こんな僕を、許してくれるかい?」

「…当たり前、だろ」


笑って、そう言った。

そしたら、


「そう…」

「ひば、り……?」


いきなり、オレは暖かい何かに包まれた。


「(……ぇ?)」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ