神様の企て
□橙と赤
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時間はあっという間に過ぎていった
真上にあった太陽は沈みかけていて
学校をオレンジ色に染めていた
応接室にいた彼らも直に目を覚ますだろう
グラウンドでは部活動の人たちが片づけを始めようとしていた
帰宅部はとっくに帰ったか
誰かを待っていて校舎に残っているかもしれない
「…んっ、…」
蓮が最初に起きた
雲雀は安心しきっているのか熟睡していた
雲雀の顔は蓮の真上になっているため
寝ているかどうかは直ぐにわかった
寝ている顔をみた蓮は思わず顔を緩ませた
そして雲雀の右手が自分の頭に乗っているのに気づいた
寝てるときに心地よかったのはこれだったのか
雲雀の手に自分の手を重ね合わせた
そのとき窓のところに気配を感じた
「・・・・・・出てきなよ
やっと会えたね」
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