捧・頂

□自意識な女
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『ふくちょーーーー!!!』


「…………」


『ふーくーちょー!!!』


「……………」


『ふーくーちょ「だぁああうる
 せェエエエ!!!」…何も怒
 鳴らなくたっていいじゃない
 ですか。』


「何なんだよお前は!毎回毎回
 人が書類整理に明け暮れてる
 ときに副長副長ってうっせぇ
 んだよォオオオ!!!」


『だからこそじゃないですか!
 ずっと書類とにらめっこなん
 てしてたら気が滅入っちゃい
 ますよ!そうならないよう私
 が声をかけて気を紛らわせて
 あげてるんじゃないですか。』


「紛れるどころか気が散って集
 中できねェんだよ!!」


『……………ニヤッ』








 …この笑みはアレだ。
 何か突拍子もない考えに辿り
 ついた時の顔だ。しかもなぜ
 か核心をついてくるって言う
 厄介なヤツ!!












『それって私が声をかけてるか
 らですよねェ?』


「は!?」


『仕事に集中したくても私に話
 しかけられるとついつい構い
 たくなっちゃうんでしょ?』


「自意識もたいがいにしろよコ
 ラ。」


『私が傍にいると落ち着かない
 んですよねー?』







 やっぱりきたじゃねぇか。厄
 介なコイツの自意識論。


 しかもあながち外れてねェっ
 てトコが果てしなくムカつく
 んだよ!!












「じゃあ聞くが何で毎回邪魔し
 にくんだよ。」


『…だって寂しいじゃないです
 か!』


「は?」


『副長って一回集中し出したら
 周りのことなんて一切頭に入
 れないから私のこと構ってく
 れないし…』




 
 …何言ってんのコイツ?








『書類処理の時なんて私と一切
 目も合わせてくれないし書類
 に副長を独占されててムカつ
 くじゃないですか!!』


「お前…紙に妬いてんのか?」


『仕方ないじゃないですか!だ
 ってここ最近副長ってば前に
 も増して私より書類といる時
 間のほうが長いじゃないです
 か…別に馬鹿にしたっていい
 ですよ。それくらい…寂しか
 ったんですもん…』







 コイツの厄介な所その2。


 時々無性に抱きしめたくなる
 ほど可愛くなる。オイそこ、
 変態とか言うなよ。それくら
 い可愛いんだ。













「…だったら手伝えっての。」


『はい?』


「書類処理が終わればいくらで
 も構ってやれるんだ。つまり
 お前が手伝うことで早くなれ
 ばなるほど…」


『喜んでお手伝いします!!』


「最初からそうしろってんだ。」


『ふくちょー。』


「あ?何だよ。」


『これが終わったら今日は一緒
 にお昼食べに行きましょう。』


「…あぁ。」


『あとパフェが食べたいです。』


「ダメだ。何でも奢ってやるか
 らパフェ以外にしろ。」


『えっ何でですか!?』


「パフェっつーと万事屋がいる
 かも知れねェだろうが。」






 ただでさえあのクソ天パはコ
 イツに言い寄って来やがんの
 にそれに気付かずコイツは仲
 良くしてるんだ。迂闊に近付
 けさせて堪るか!












『もしかしてふくちょー…ヤキ
 モチですか?』


「…悪ィかよ。」


『やだなー安心してくださいよ!
 銀ちゃんはただのパフェ仲間
 です。気にすることありませ
 んよ!それに私には副長しか
 見えてないんですよ?』


「なっ…!!?」


『でもちょっと安心しました。
 ヤキモチやいてるのは私だけ
 じゃないんですね!』


「…自意識女。」


『副長に関してオンリーですけ
 どねー。』


「…さっさと終わらせるぞ。」


『はーい!』







 自意識な女



(あっ副長!今日は一緒に寝ま
 しょうね。)

(ブッッ…はぁ!?)

(…ダメですか?)

(……はいはい。)





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 相互記念としてRing様に捧げ
 ます。
 Ring様のみお持ち帰り可。





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