過去clap

7.水平線に恋をした
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 水平線に恋をした








「さて、邪魔者はいなくなった
 ことだし、もっと突っ込んで
 いいわよね?」


『邪魔者って…そうね。私たち
 のことなんかでよければ聞い
 て頂戴。』







 方向オンチの話で居心地が悪
 くなったらしいゾロが外に出
 て、家の中にいるのは私とナ
 ミだけになった。











「ただ今戻りましたよ〜!」






 ナミが口を開こうとした時、
 買い物に出ていた金髪の彼が
 帰ってきた。











『お帰りなさい。えっと…』


「おっと俺としたことがまだ名
 乗っていなかったなんて…失
 礼、プリンセス。サンジと申
 します。」


『サ…サンジくんね。』


「君などつけずサンジとお呼び
 ください!」


『いや…その…このままがいい
 かなぁ…』









 きっと馬が合わない二人のこ
 とだからゾロが喧嘩を吹っか
 けてしまうだろう…












「今、丁度ゾロとの馴れ初めの
 話を聞いてたの。サンジくん
 もどう?」


「それは俺も興味があるな…一
 緒に聞かせてもらってもいい
 ですか?」


『フフッ どうぞ。』








 それにしても変わった人たち
 ね。ゾロとの馴れ初めなんて
 聞いてもおもしろくもないで
 しょうに。












「ゾロにご飯をあげた後どうし
 たの?」


「あ?あのマリモ食い倒れてた
 んですか!?」


『えぇ。やっぱり足りないよう
 だったからこの家に連れてき
 て飽きるまで食べさせたわ。』


「その後は?」


『そうね…疲れてたらしくて3
 日くらいずっと寝てたわね…
 私のベッドで。』


「「…………」」







 自分のベッドを強調した目の
 前で微笑む彼女にナミとサン
 ジはご飯より何より自分の寝
 床をとられたことを根に持っ
 ているんだ…と感じた。





           つづく



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