しんせんぐみ!!

4.遺伝子の奇跡
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『ここは…?』

















 気がつくと私は
 小高い丘の上にいた。




 恐らくこの地は私の
 知る世界ではないだろう。




 お父様が…
 私を送ってくれたのだから。



 まぁ決定的なのは…




















『…船が空を飛んでる…』














 すごい文明発達だね。
 高い建物もあるし人もいっぱい…



 でもどことなく江戸に雰囲気が
 似てる…





 だってほら、
 歩いてる人の大抵は
 着物だし、甘味処もあるし。




















『それにしてもこの丘
 いろんな所を見渡せるなぁ…』









 町の人の様子がよくわかる…

















『うーん…じっとしていても
 何も始まらないしね。
 あの一番高い建物に
 行ってみるか。』












 私はこの地の中心っぽい
 まわりの建物より一段と高い
 建物に向かうことにした。


























『…何でワニとかが
 歩いてるの?』












 道行く人々の中に動物が
 紛れてるんだけど!

 紛れてるどころじゃないよね??


 どっちかっていうと
 動物のほうが偉そうに
 歩いてるんだけど!?

















『しかも喋ってるし…
 気持ち悪…』
















 あれか!!



 文明の発展どころか遺伝子の
 奇跡がおこったのね!?

 でもまだ進化途中なんだよね?


 だから愛らしいはずの動物が
 気持ち悪いんだね!!?






















   ガッシャーンッッ




















 もめごとかな?
















「お…お客様こ…困ります!」


「だからこの刀を安く売れば
 いいだけの話だろうが!!」















 騒ぎの場所に行ってみると
 店の主人が…


 カバの進化形と争っていた。



















「ですからそれ以上は
 無理です!」


「ゴチャゴチャうっせぇんだよ
 ゴラァアア!!」














 カバ男が腕を振り上げた。



 誰もが店の主人が
 殴られると思った。

 主人自身も覚悟して目を
 瞑った。



 しかしいつになっても
 衝撃はこなかった。




 主人が恐る恐る目を開けると
 そこにはカバ男の拳を
 受け止めている少女の姿が
 あった。












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