リクエスト掲示板

ここでは短編小説のリクエストを受け付けます

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09/09(Thu) 07:41
リクエストお願いします。
豪気

二度目のリクエストです。作者様の都合にお任せします。


霊夢夢。主人公は幻想郷の里に住んでいる少年。



幼い頃、不思議と不可思議に疑問が浮かんだ。何故、ここには妖怪が居るのに平和なのかと。
疑問を解消したのは簡単で、両親が教えてくれた。「平和を好み、のんびり好きで楽園を守っていてくれている巫女がいる」ことを。

事実、目の当たりにすることとなる。興味本位で内緒で神社に向かうも妖怪に襲われ、死ぬ寸前。
―――紅白を見た。

それを見てどう思ったのか分からない。ただ、純粋にこの先自分がどうするべきかを理解した。


自己満足、自己中心的。何と言われようと構わなかった。ただひたすらに、がむしゃらに、明らかに身体を鍛えた。

全ては彼女を護りたいから。

彼女自身がどう思っているのか分からない。仕事か義務か無関心で働いているのかも判らない。
実際、妖怪と彼女が戦っている場に参戦し贄を受け持ったが足手まといと言われ、邪魔だと告げられ、必要無いと言葉を放たれた。

だが止まらない。例え無傷で彼女が完勝を得ても彼は鍛え護ろうと愚直に進む。

「何で、……いや。もう止めなさい。そんなに死にたいなら余所で死んで。私は葬儀屋じゃないの。だからお願い。自分の身体も精神も大切に、護れないアナタは何で、私の前に現れるの?」


―――そんなの、決まっている。


彼女もまた、彼が判らなかった。弾幕も無くスペルカードを識らず、気も魔力も使えず、自身から死と隣り合わせにもなる戦いに身を置こうとする彼が判らなかった。

初めは、彼は里の中にいる一の人間。それ以上で以下でも真ん中でも無い―――言うなれば、無関心。
それでも彼は愚直に自分の前に現れた。

紅い館で吸血鬼の妹に全身の骨を壊されても、亡霊姫の庭の大樹からは魂を一度奪われ、永遠を司る月の姫には人形として遊ばれ、地獄で“地獄”を視ても生き残り、天界では空を飛べないのに自身の身体を条件に知人の妖怪に頼みこんで無理矢理ついてきた。


そこまで追ってきて彼は一度も死なず、死に触れる経験を何度も繰り返した。彼女には判らない。何度冷たく言っても、自身の身体、精神は気にせず。ただ自分が無事であれば安堵の笑みを浮かべる彼が。

ただの他人なのに。名も無い妖怪でさえも勝てる事ができないくせに。

TS3R
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09/09(Thu) 08:15
豪気

彼が護ろうとする姿が、護る時に見せる表情が、護る際に発せられる言葉一つ一つが、何度も義務で仕事で何事も中立を司っていた霊夢の心に鐘を鳴らせる。


「俺は―――護りたい。喩え報われなくても救われなくても動けなくなっても、自分には嘘なんてつけないから。君が義務で働いているなら俺は信条で働く。だから平和を好みたいなら、のんびりしたいなら、楽園を守りたいなら―――笑ってくれ。それだけで、俺はずっと護っていられる。

釣り合わないと言うなら、この身全てを世界にくれてやる。君が護る“世界”で君を護れるなら―――俺は、君が居るこの幻想郷がもっと好きになれるから」


―――この気持ちは、判らなくはない。凄く、暖かくて心地好い。




それから彼女は彼を頼るようになった。妖怪退治も、神社の掃除も、里に降りている時も、暇さえあれば二人で居た。
いつしかその光景は当たり前で。当たり前な光景はいつしか日常となった。

その姿は微笑ましく好ましく、初々しく。見ている者に安心と安堵と、小さな“楽園”を見せてくれた。


「ほら、今日は夜に宴会があるんだから早く準備を終わらせないと。じゃないと間に合わないでしょう? 時間は有限であって無限じゃないんだから。……それに、色々と、その、うん。あるのよ」


「最後がなんで口ごもるかは分からないけど……大丈夫だ、ちゃんと時間前には終わるって。魔理沙だって早苗さんに八雲藍さん、それに他の皆だって居るんだから。それに、俺だって居る」


「……分かっているわよそのぐらい。頼りにしているんだからね」


「ああ。霊夢は俺が護るよ」


「―――っ! なら一生私を護りなさいよ! ずっと隣で一緒に居なさいよね!」


「……? もちろんに決まっているだろ」


彼らが夫婦になる日は、近い。


世界を護る少女と、少女を護る少年。規模が異なってもその道が変わっていても彼等は同じ歩調で進み続ける。
それだけで、互いが共に居る事が分かるから。互いが護れると分かるから。

幻想郷は、今日も平和である。



加筆修正訂正、作者様の出来る範囲でよろしくお願いします。全然内容が異なっても構いません。ただ霊夢夢であれば大丈夫なので。

それでは、よろしくお願いします。

TS3R
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