Gift

□不意打ちキッス
1ページ/3ページ



だから…



「ちょっ!ヒソカ顔近いって;」
「ん?そうかい?☆」





なんでいっつも…







「どうしたの、キル。お腹痛いの?」





邪魔が入るんだーっ!!

















―不意打ちキッス








「ったくあの変態とブラコンめっ!一体どこからわいて出てくんだよ!」
「はは…なんかオレもう慣れちゃったや…」
「オレも…;」


「「はぁ〜…」」


何故こんなにどよ〜んとした空気なのかというと、原因は変態(ヒソカ)とブラコン(イルミ)にある。




オレとゴンはもう随分前から付き合っている。でもまだキスとかそうゆうのは一切したことがない…。
ぶっちゃけオレはもっっっの凄くしたかいんだけど、やっぱ…ほら…。お相手はゴン様だから…;



きっとゴンにとってこうゆうの初めてだと思うし(てか初めてじゃなかったらかなりショック…)、好きな人とキスするならやっぱ相手にもキスしたいな、とか思ってもらいたいわけであって。
だから今まで我慢してきた。それでやっとゴンもオレが顔を近付けると赤くなって戸惑いながらも受け入れようと目を閉じてくれるようになった。
あとは互いの唇を重ねるだけ…


って時に限って…


「やぁゴン♪今日も相変わらず可愛いねぇ☆」

とか…

「やぁキル。こんな所で何をしてるんだい?」

だの…。
いつもいいタイミングで邪魔をしてくる変態とブラコン。


正直ウザい
というか迷惑だっ!


とかそんなことを考えてたらゴンの家の前まで着いてしまっていた。


「ごめんねキルア。いつも送ってもらっちゃって…」
「えっ…いや、いーって!オレが好きでやってんだから!」
「うん。でもありがとう」


ドアの前でニコッと笑うゴンの顔は例え周りが暗くなった今でもオレにははっきり見えて、そんな顔がいつ見ても可愛いから…

「ゴン…」

そっとゴンの頬に手を添える。

「キル…ア」

ゴンも自然と目を閉じてくれた。


今は周りに誰もいない。日が暮れて暗いし、大丈夫だ。
顔を傾けてゴンの息を肌に感じる距離にまできた。


心臓やべぇかも…


あとちょっとで重なる。
はずだった…




バンッ!!




「ゴンっ!あんたいつまで外にいるつもりなの!?入るなら早く入りなさいっ!」


今度はテメェかぁぁああっ!!!


「あらキルアも居たの」
「あっ…ども;」


いきなりのミトさん登場でヤバかった心拍数が一気に跳ね上がり、もはや心臓に痛みさえ感じられた。


てか見られた!?


「久しぶりねキルア。そうだわ!ちょうど今ご飯出来たところなのよ!よかったらご飯食べていきなさいよ!」

ミトさんの様子を窺ってみてもいつも通り。
内心でホッと一息つく。

「いや、せっかくだけどいいよ。朝作ってきて後はレンジで温めればすぐ出来るから」
「あら、そうなの。残念」
「ごめんミトさん、でもありがとう。そんじゃオレ帰るわ」
「あっ!キルア!」
「ん?」
「あっ…えっと、気を付けてね」


オレの心臓は大分落ち着いてきてくれたが、ゴンの顔はまだ少し赤かった。


コイツってホントに可愛いなぁ


「ああ。そんじゃまた明日な」
「今度来たときはミトさんお手製の豪華料理、作ってあげるからいつでも来なさいよーっ!」


ミトの声にキルアは手をあげて応え、自宅へと足を進めた。


―翌日


てか結局昨日もキス出来なかったし…
もしかしてなんか呪われてんじゃね!オレらっ!?

そんな思考は学校の昼を知らせるチャイムでかき消された。

「やったー!お昼だぁ!キルア早く行こっ!オレお腹減った!」

早く早くとゴンは急かす。

「はいはい。そんじゃ行きますか」


オレ達はいつも屋上で昼飯を食ってる。屋上には鍵がかかってはいるが、そんなの問題の内には入らない。

「いつも思うんだけど、なんでキルアピッキング出来んの?」
「ん?親父に習った」
「ふ〜ん…」


キルアのお父さんは泥棒…なのかな?


と疑問を持ったゴンだが、まぁいっか!とその疑問を気にしないようにした。

「よし!開いた」
「わーい!早く食べよっ!」
「おう!」













「あー食った食った!」
「なんかキルア、レオリオみたい」
「…ぅ゛;それマジ勘弁」
「はは!なんかオレ眠くなってきた」
「オレもー」


そう言ってオレ達はゴロンと寝っ転がった。寝っ転がってみると白い雲に青い空。純粋で白い雲は綺麗な青い空をより引き立たせていた。
日差しも丁度よく風もさっぱりとしていて、腹も満たされたキルアはうとうとし始めた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ