ウール

□6(仮)
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「よーすけー」
「なーにキーロくん」
「おれヨースケのこと好きだよ」
「はい?」
「ヨースケ愛してるッて言ってんのー」
「あーはいはい」
「何にやにやしちゃって」
「俺もキーロ愛してるからねえ」
「ふ、目え見てゆえよ」
「愛してる」
「きもい!」
「それは酷いんじゃないのちょっと」
「あーほんとに俺男と付き合うんだあ」
「何今さら」
「もっかいゆって」
「え? 何今さら」
「ちげーし!」
「あはは」

偶然の一致か運命の合致か、
巡り合った僕らは決断を迫られた。
前例なんてない、
後にも先にもこれ一回。

今までを失くすか?
これからを失くすか。


「ヨースケさー、彼女に何て言った?」
「えー? "男と付き合うことにした"って」
「うっそ」
「泣いてたね」
「ひっでえ!!」
「キーロは何て言ったのよ」
「えっ、"男と付き合う"って」
「一緒じゃん!」
「だっておれ嘘とかさあ、だめだと思って」
「あー、お前嘘つくの下手そうだしねえ」
「うるさい」

二人の結論。
これからを亡くす方が怖い。

「偉い子ね、キーロ」
「一緒じゃん」
「やった」

何もなくなった僕らははにかんでひっそりと手を繋ぐ。
 
「指輪でも買いに行く?」
「うゎはっ」
「笑うなんてひっどいなあキーロちゃん」
「ちゃん付けすんな」

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この二人はこんな感じ。
これでも甘々なつもり。。笑

090501
 

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