題
□抱きしめるといい匂い
2ページ/5ページ
背中に熱い視線を感じ、振り向いた俺の目の中に、専属ストーカーが入ってきた
やっぱ今日もいるんだ
どこからついてきたんだか
『なんだ、いたのかストーカー』
見つかってバツが悪いのか俺の言葉に返事もしない、さっちゃん
「あら、銀サン
良かったわね、ポッチー貰って」
照れを隠してるのか、ソッポを向きながら話してる
何いってやがんだか
もっとイイヤツ用意してんだろォ、さっちゃんよォ
いいぜ、今日だけは付き合ってやる
ただし、チョコのためな
『毎日飽きもせずに、ご苦労なこった』
「飽きるわけないわ 銀サンを守護するのが、妖精である私の役目」
おおっと!言葉はいいようダネ!んーまあ、いっか
『たまには一緒にどっか行く?俺、金無ぇケド』
これぐらいサービスで言っとかないとな
あくまでも、チョコのためな
「えっ…」
思った通りの反応だ
さっちゃんは頬を真っ赤にして、もじもじしやがったお前はムーミンですかっ!
こういうとこは可愛いのになぁ
あ、可愛いって思った?俺?まあ社会通念上のお世辞としてな
『さてと、金がかからねぇ所はっと… 』
道の真ん中で二人して思案していると
あ〜あ、来やがった
会いたくない奴ら…