綴
□夏の終わりに、渚で
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風の色が変わった
もうすぐ夏が終わる
それまでの強い陽射しが
まるで嘘の様に少し肌寒い位の涼しさ
そして、今年はじめての海
季節はずれのせいか
遠くの砂浜にちらほら人影が見えるだけ
私達がかけている
流木の周りには
ラムネの空き瓶
片っぽだけの
ビーチサンダル
置き去りのパラソル
楽しかった日々の忘れもの
夏の終りは
どこか淋しい
吹く風は秋の気配
空と海の狭間で
鴎が遊んでる
寄せては返す
波の音だけ
静かに響いてきて…
何も言葉を交さないけど
ただこうして
側にいるだけで
優しい気持ちになる…
今よりもっと
先生が好きになる