心のカケラ

□愛しい時間
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【今日】という一日が終わる―――――。



朝から晩まで全て同じ出来事がある日なんて無い。


毎日、貴方と交すたわいのない言葉でさえも、貴方や私のちょっとした仕草でさえも…総て同じだという日など存在しない。


そんな日は、これからの未来でさえも起こり得ない。


だから、今の時間を大切にしたい。



限られた時間の中、この時に…貴方の側にいて、貴方の安らかな寝顔を見ていたい。



少し疲れた表情の貴方の髪を静かに撫でる…そっと。起こさない様に…。



でも、知っているのよ…銀さん…


私が隣に寄り添い、寝た後に…銀さん、貴方は…深夜に、この家から出て行っている事を。



他にも大切な人がいるのね…


私は、やはり貴方の一番大切な人にはなれないの…



でも、貴方に出会ってしまった私。今はもう、この気持ち、変える事など出来ない。



報われなくてもいい。たとえ…本当に結ばれなくても…貴方は、私に人を愛するという事を教えてくれた…かけがえの無い人。



銀さん、貴方に出逢えて良かったわ。



…私の気持ち、報われなくてもいいなんて思っておきながら…矛盾してるけど…



…ほんの少しでいいの…どんなに些細な事でも良いの…



いつか、貴方の心からの優しい言葉を…待っていてもいいかしら。




いつまでも待っているわ…

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