?*忍

□Chicken heart
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慣らしやすい……確かにそれもあるが、この綺麗な後ろ姿が好きだというのも理由の一つだ。
しかし、最大の理由は他にある。


「はっ…、あぁ……景吾…っ」

「そろそろ、いいか」

「ンっ……ぁッ…もぉ…、入れて…ッ」

「ああ…」

解れた孔から指を抜くと、咥えるモノを無くしたそこは物欲しそうにヒクンと引きつった。
誘うような動きを見せるそこに自身をあてがうと、忍足の腰が逃げないように両手で掴み、ゆっくり
と腰を進めていく。

「ア……ッ」

「…っ……キツいな…」

ズ、ズ…と徐々に、しかし確実に忍足は俺の全てを飲み込んでいく。

「あ、ゃあッ…、んっ、ん…っ」

奥へと進む度に声を上げる忍足は、うなだれた頭を力なく振り、黒髪がパサパサと音を立てた。

…その顔は、どんなにいやらしい表情をしているのだろうか。
俺が後ろからという体勢に拘る最大の理由はそこだった。
その表情を見ていたら、俺は忍足の中に自身を沈めてすぐにでも達してしまうかもしれない。
そんな醜態を晒すわけにはいかないのだ。



「…はっ…、……侑士…」

すっぽりと自身が忍足の中に収まり、その熱さと程よい締め付けに感嘆の溜め息を吐いた。
その中でジッとなどしていられなくて、早々に律動を始める。
腰を引いては再び寄せて、忍足の体を何度も突き上げる。

「はぁッ…、…あッ、あッ…」

忍足はひっきりなしに声を上げ、やがて体を支えるのが辛くなったのか、腕を曲げてシーツに顔を押
しつけた。
腰だけを高く上げて、綺麗に撓う背中。

「ふぁ…っ、あッ、あぁ…ッ、…あかん…ッ」

忍足の手がぎゅう、とシーツを握り締め、皺を作る。
俺も限界が近いが、忍足もそろそろ達しそうなのだろう。
中もきゅうきゅうと、しきりに締め付けてくる。

「…侑士……っ」

「アッ……!?」

俺は一度自身を引き抜き、忍足の体を反転させて仰向けになったその上に被さった。
膝裏を掴んで両脚を大きく広げさせ、再びその間に自身を一気に挿入する。

「やあァッ――!」

「…ッ…は…」

衝撃に大きく鳴き、のけ反る忍足の顔はやはりイヤラシイ。
それを見た途端、すでに熱くなりすぎている俺の体はまた熱を上げて、忍足の中で自身を大きくした

やはり、こんな顔を見せつけられていたら俺は呆気なく達してしまうだろうなと思った。
そんな自分を情けなく思うが、醜態を晒すよりはマシだなと苦笑を零す。



「――…お前のせいなんだぜ…?」

「…え…?…なに…――――ンッ…あぁ…ッ」

そんな格好悪い俺、お前は知らなくていいと、誤魔化すように突き上げた。
あとはただ一心に、頂点を求めて――。









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