?*忍
□Foolish two boys
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「…かわいい…」
「ぁっ……なに…っ…言うてんの…、っん」
「だって本当にかわいいよ?」
「んん…ッ!」
慈郎の言葉にまで、俺は感じる。
きっとそれを知っている上で、慈郎はこんなことを言うのだ。
…それでもいい。
快楽を増幅させるための単なるリップサービス、嘘の言葉だとしても、それは俺の心を震わせて、一時の幸福感に浸らせてくれるから。
「はぁっ……じろ、ここも…」
「ん…?」
「そこばっかり嫌や……ココも、触って…っ」
慈郎がやらしい俺を好きなら、やらしい俺の身体が好きなら、俺はそれに応えるだけだ。
俺は慈郎の手を取り、勃起している自身に触れさせた。
慈郎の指が緩慢な動作で幹に絡み付き、握り込む。
「乳首だけでもうこんなにしちゃったの?」
きゅう、と指に締め付けられ、根元から先端に扱かれる。
「んぁっ……あっ……」
「もう濡れてるし……忍足、乳首いじられるの好きだよねぇ…」
くすくすと笑う唇に、耳朶を食まれる。
俺はそれにも律義に反応しながら、こくこくと頷いた。
「…じゃあさ、ここと、どっちが好き?」
先端に親指の腹を当てられて、溢れる蜜を亀頭全体に塗り付けるように擦られる。
「ひ……あぁ…ぁっ…」
皮が張り詰めて敏感なそこを強く擦られて、時々先端の穴を抉るように爪で引っ掛かれると堪らない。
下腹がヒクヒクと波打ってしまう。
「あぁっ…あ……ソコっ、やぁ…っ…ん…」
「あれ…嫌なの?」
「ふ……っ…え…?」
途端、自身から慈郎の手が離れ、快感の波が止まる。
完全に勃起した性器は支えをなくしても立上がり、強烈な刺激はなくなったがそれを欲してじくじくと疼いた。
「嫌や……ジロぉ…っ」
「だから離してあげたじゃん、こっちがいいんでしょ?」
「っや、ぁ…っ」
慈郎の唇が再び乳首に吸い付き、容赦無く吸い上げる。
片方の乳首は指で潰すように摘まれた。
「やぁっ……ちゃうからぁ…ッ」
「何が違うの、気持ち良さそうな顔して」
「ゃ……あぅ…っ」
気持ちいいのは確かだ。
少し乱暴に摘まれて、吸われて、歯を立てられると、体が震えてしまう。
自身も反応してヒクッと揺れる。
しかし、達するまではいけない。
限界まで膨れた性器は精液を吐き出したくて仕方ないのに、あと少し扱かれればイケそうなのに。
「ジロぉ…っ」
「…んっ」
俺はジローの頭を抱え込むようにギュッと抱き付き、隙間が無いくらい体を密着させる。
当然下半身も密着して、ゆるく勃ち上がっていた慈郎のものと自分のものが触れ合う。
慈郎はビクリと震え、俺の肩口に押しつけられていた顔を苦しそうに上げた。
「っ、は……忍足?」
俺は慈郎の後ろ、ソファの背凭れを掴んで体を支え、腰を揺らす。
「あ……あぁっ…」
「っぁ……忍足……っ」
自分と慈郎のそれを擦り合わせるように腰を揺らした。
それは予想以上の快感を生んで、俺の腰の動きはだんだん早くなる。
慈郎の性器も見る見る膨らみ、息も荒くなり、慈郎も気持ちいいのだと分かる。
俺はもうイキそうで、でも少しでも長く慈郎を気持ちよくさせたいから、襲いくる射精感を堪えていた。
「はぁ…っジロぉ……あっ、んっ…」
「っ、忍足……舐めて」
慈郎の指が俺の唇を撫で、俺はパクリとそれを咥える。
その意図を予想し、根元まで唾液で濡らすようにしっかりしゃぶる。
「ん……も、いいよ…」
「あっ…」
口を開けると指が抜かれ、唾液が糸を引いて垂れた。
テラテラと濡れ光る慈郎の指は予想通り俺の後ろに回り、性器同士を擦り合わせるのに必死な俺の揺れる尻を撫でながら、奥の孔へと辿り着く。
「ああ……ヒクヒク、してんね…」
荒い呼吸の合間に、笑いを含ませながら言われる。
次には、俺の唾液で濡れた指が一気に埋め込まれた。
「ひ、あっ…あぁ…っ」
「ん…あったけぇ…」
「あっ、あぁ…ジロっ」
慈郎は早々と弱いところを見つけだし、そこをグリグリと押してくる。
「っやぁあ、だめ…あっ、あぁッ!」
俺は堪えられずに射精し、勢いよく飛んだ精液は慈郎の頬まで汚した。
脱力して慈郎に全体重を預けるように凭れかかる。
その間も慈郎の指は俺の中を掻き混ぜた。