?*忍

□Upside down!!
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「はぁっ……ほんま……ムカつくわ…ッ、…っん」

「何回も言うなよ……も、入れるぜ?」

「さっさと入れろアホ…っ」

「なんだよそれ…」

完全に拗ねてしまったらしい忍足の投げやりな態度に宍戸は苦笑を浮かべ、抽挿を繰り返していた指を引き抜く。
三本も咥えていたそこは、いきなり空っぽになって物欲しそうにヒクついた。
宍戸は忍足の腿を持ち上げて大きく開き、先端を孔に擦り付ける。

「忍足、怒ってんの?」

頬を膨らまして外方を向いていた忍足は、そう問われて頬を膨らませたまま宍戸を見る。

「だって最近…亮ちゃん可愛ないっ」

「は…?……もともと可愛くねえし…」

「可愛かったし!だって…――ッ、ふぁッ…ぁ」

宍戸が腰を進め、ぬるりと亀頭を飲み込まされた忍足はぞくりと背筋を震わせた。

「やぁ…いきなり…ッ、…話っ…とちゅぅ…」

「わり……我慢できなくて」

忍足の中を指で慣らしている間に、宍戸のモノだってすっかり臨戦状態だったのだ。
入口に押し当てて準備万端のまま待機していられるはずも無く、また、入れてしまえばジッとしていられるわけも無い。

「…話は、後な…」

「っ、もぉ……ほんまにッ――」

忍足の言葉の続きは、動き出した宍戸の腰によって発せられなかった。











「最近ナマイキやねん、おまえ」

事後、裸のまま寝転ぶベッドの上で、忍足は文句の続きを垂れていた。

「最初の頃はウブで可愛かったんに、最近は慣れてもうて……なんや余裕があって癪やわぁ…」

「…そんなこと、言われても…」

宍戸にとって忍足は初めての相手だったので、それは今に比べたらあの頃は相当初だっただろう。

「大体…俺かて抱く側が良かったのに、童貞が可哀相やからって譲ってもうたんが失敗やった…」

「……今更だな」

「宍戸のほうが絶対かわええのに…」

「…………」

ブツブツと呟きながら布団の中に潜ってしまった忍足を見ながら、宍戸は大きな溜め息を吐く。
文句ばっかり言って、意地悪で、いつも俺を食おうとしている恋人を持つと苦労する。
(きっと自分以外にそんな恋人を持つ人間はいないだろうが)

可愛くない所ばかりの恋人ではあるが、それでもやっぱり、可愛い所も沢山あるんだよな……と思ってしまう俺は馬鹿なのか。


「…絶対に、いつか抱かしてもらうからな…」

布団の中から、くぐもった声で厄介な言葉が聞こえた。
宍戸は忍足が入っている布団の膨らみをポンポンと叩き、(たぶん)頭の辺りに顔を寄せる。

「……まあ、一回くらい抱かれてみても良いかもな」

「えっ…、マジで?!」

「…おう」

コイツになら何をされても良いか……なんて思えるほどには、俺の頭は侵されている。



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