?*忍

□忍足クンの災難
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謙也の頭が股間に沈む。
まさか、そんな素直に跡部の言葉を聞き入れるとは思わなかった。

屈んだ謙也は舌先を出し、根元から先端までねっとりと舌を這わせる。

「ァ、あぁ…っ」

「おいし…」

「ッ…お前、ほんまにアホやろ!」

金髪頭にゴツンと一発拳を食らわせるが、謙也はへらりと笑って「痛いやん」と言うだけだった。
忍足は真っ赤な顔をムッと膨らませる。

男のモノを舐めるなんて、いくら好きな相手のモノでも抵抗があるだろうに。それをニッコリ笑ってオイシイって……、こんなもんおいしいワケあるか!
長い付き合いの謙也が、こんなにアホだったと思わなかった。


「ホンマに舐められるん好きなんや…?」

「ちがッ…んっ…ぁ…」


…正直なところ、好きだったから困る。
根元から先端へと謙也の舌が繰り返し這い、先走りが玉を作っては垂れ落ちて、謙也の舌に舐めとられた。

「ァっ…いやや…っ、やめぇ…っ」

「ぜんぜん嫌そうに見えへんけど…」

唇を舐め、謙也がニヤリと笑う。その唇から再び紅い舌が顔を出し、亀頭を擦った。

「っ…あぁン…」

皮が張り詰めて敏感なソコを舌に強く擦られて、どうしようもなく気持ちよくて甘えるような声が出た。

「ほんま…可愛すぎやで侑士…」

「うっさ…、ッぁ…あぁ…っ」

謙也はしつこく亀頭を舐めながら、上目遣いでうっとりと俺の顔を見つめる。その視線に羞恥を覚え俺は顔を背けるが、今まで黙っていた跡部がすかさず顎を掴み、前を向かせられた。

「ちゃんと見ろ、目も閉じるなよ…」

「…っ…景…」

俺の耳朶を食み、内緒話でもするかのように潜められた声が鼓膜を震わせる。

「あんな舐め方じゃ物足りないんじゃねェの…?」

快楽と羞恥と理性が戦う頭に、その声は呪文のように響く。

「奥まで咥えてもらったら、気持ちいいんじゃねェか……なァ?」

「…あっ…ぅ…」

問い掛けとともに乳首を摘まれて背がしなる。同時にいつも跡部にされるフェラチオを思いだし、体が震えた。



「け…っ、…景吾ぉ…っ」

目を閉じてしまいたいのに、瞼は馬鹿みたいに跡部の言うことに従って下がってくれない。

「ちゃんと言えよ…、お前はどうして欲しいのか。俺にじゃなくて、謙也にだ」

跡部の声は脳に響き、神経を支配して俺を自由に動かすのだ。



「……け、ゃ…っ、……ぜんぶ……咥えたって……?」

「…っ…」

誘いをかければ、頬を赤くした謙也はゴクリと喉を鳴らし小さく頷いた。
謙也の唇が開く様を忍足は期待の眼差しで見つめる。
その口内に、自身がゆっくりと咥えられる。


「――…っぁ…、ぁ…謙也…」

熱く濡れた粘膜に亀頭が包み込まれ、忍足は溜め息のように謙也の名を呟いた。
小さくはない忍足のモノは全ては含み切れないが、謙也は限界まで咥え込む。
そして息苦しさに眉を寄せながらも唇を窄め、頭を揺らした。

「あぁ…ッ、はぁ…っ…、謙也…ぁッ」

謙也の唇に扱かれて、忍足の声は明らかに甘さを増す。
謙也が上目遣いに忍足の顔を見やれば、眼鏡越しの瞳はとろんと蕩けていた。
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