「銀ちゃん! 私病気アルか!?」


「はぁ?」


神楽のその一言から、始まった。


「何、いきなり」










病はいつも突然に










「そんで? どんな症状が出んの?」


銀時は気を取り直して、テーブルの向こう側に座らせた神楽に質問する。


「何か突然熱が上がるネ。それから動悸が激しくなって、息切れするヨ。呼吸が苦しくなるネ。あと目眩もするアル」


「あー、そりゃ確かに病気かもなぁ。それっていつから?」


「えー? ……結構前からアル」


「ほー。お前突然っつってっけど、具体的にどんな時かわかる? しょっちゅう?」


神楽は少し考えてから、フルフルと頭を横に振った。


「そんなにしょっちゅうって程じゃないアル。銀ちゃんと手が触れた時とか、銀ちゃんの事考えた時とか……あぁ! また熱が上がってきたネ!」


「はぁ!?」


銀時は神楽の発言に、思わずすっとんきょうな声を上げた。
同時に顔が熱くなってくる。


「ねー銀ちゃん、どうしよう? やっぱりコレ病気アルか!? 私死んじゃうアルか!? 治るアルか!? てゆうか病院は行かなくていいアルか!?」


銀時の異変に気付いていないのか、神楽は捲し立てるように銀時に詰め寄った。


「ま、まぁーまぁー落ち着け落ち着け」


神楽に、というよりは自分に言い聞かせるように、銀時は言葉に合わせて両手を振る。


「パピーに遺言遺すべきアルか!?」


「だーい丈夫大丈夫。そりゃ絶対に死にゃしねぇから」


神楽の突拍子もない発言に平静さを取り戻し、銀時はいつもの調子で返答した。


「マジアルか!? てゆうか銀ちゃん、コレが何の病気かわかったアルか!?」


「おぅよ」


神楽は身を乗り出して、興奮した様子で問う。
銀時は腕を組んで大仰に頷いた。
「スゲーだろ」と言わんばかりの笑顔で、偉そうにふん反り返る。


「マジでか!!」


「マジでだ」


もう一度確認した神楽に、今度は真面目な顔つきで応える。
納得したらしい神楽は、再び座り直して質問を続けた。


「それでコレ治るアルか?」


「残念だがそれは難しい」


「えーっ」


当然神楽は不満気な声を上げた。
その反応を予想していた銀時は、笑って宥める様に言う。


「だが別に命に別状はねぇから安心しろや」





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