NOVEL

□『砂糖菓子王子×苺味の飴玉』
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誰もがそれを見てしまえば、ただ黙って見ているか、静かに驚くかしか出来ないものだろう。
それが、告白という場面であれば。
私、シャーリー・フェネットは偶然的にそこに居合わせてしまった。
教室に忘れ物をし、それを取りに来た際に声が聞こえた。
(何だろう?……)
人の為せる興味心からかソロリと歩み寄り、その教室の中を覗いた其処には男と女がいた。
一人は知らない女子生徒。
もう一人は白に近い銀髪と蒼い双眸が特徴的な痩身で端正な顔を持つ男。状況から言えば、男はその女子生徒から告白を受けているという事になる。
男のほうは良く見知った顔だった。
告白を受けているその人は数週間前に、ここアッシュフォード学園で倒れているところを発見され、保護された記憶喪失者のライであった。
その人は……私が密かに想いを寄せている人でもある。

「好きです」
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