*TSUBASA‐K×F‐*

□くらし
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新婚さんはこれだよねーとこいつが揃えてきたピンクとブルーのバスローブ。

俺は断固として着る気はないが、こいつはそのピンクのローブを身に付けている。

腰のリボンを解くとはらりと前が開いてファイがぴくりと震える。

「…何かこれ、恥ずかしいよー」

「てめぇが買ってきたんだろうが」

「…そうなんだけどー」

確かに、完全に脱がしてしまうよりもこうして中途半端に肌を露出している方がエロティックな気がする。

俺はバスローブは脱がさず下着だけ脱がせてファイの白い肌を眺めた。

「黒りん、やだ…電気消して」

起き上がろうとするファイを押し倒して馬乗りになる。

抗議しようと開かれた口をキスで塞ぎ、力が抜けるまで口内を蹂躙した。

キスだけでくたっと脱力してしまうこいつは本当に可愛いと思う。

首筋をちゅっと吸うとひゃん、と仔犬みたいな声を上げる。
そのままつ、と舌先を這わせながら薄い胸をまさぐる。

「…ぁ、んっ…」

指先が微かに乳首に触れただけで、甘い吐息が漏れた。

「相変わらず敏感だな」

ニヤリと笑うと悔しそうな、それでいて快感に潤み始めた目で睨まれる。

だが迫力は全くない。
寧ろ誘ってるようにしか見えなかった。

身体を少し下にずらして、鎖骨にちゅっとキスをする。

そして右の乳首にそっと口付けた。

「…ぁっ…ぁん…っ…」

舌先で軽く小刻みにつつくと美しい肢体が艶かしく動く。

「…ぁあっ、ん、ぁ…ぁッッ…」

左の乳首も指先で挟んで転がすと甘い喘ぎが一層強くなった。

キスして少し胸を弄っただけなのに、ファイのペニスはしっかりと熱を持ってくっと勃ち上がっている。

まぁ、俺の方も人のことをとやかく言える状態ではなかったが、そんなことはおくびにも出さずに真っ直ぐファイを見下ろしてからかう。

「おまえの、もう勃ってるぞ。何もしてないのに」

ファイはかあぁっと赤くなり、俯いて顔と身体を隠そうと必死で肌布団を引き寄せる。

「…黒さま…」

あっさりと肌布団を取り上げ、泣きそうな顔をするファイをじっと見つめながらゆっくりと股間に手を伸ばすと、ファイ自身に触れる直前に今にも泣き出しそうな声で呼び掛けられた。

「なんだ?」

手を止めて続きを促すと潤んだ目で見上げられた。

「…だいすき…」

「あぁ。知ってる」

恐らく、俺も好きだ、とか、そんな言葉を欲しがっているのだろうということは想像がついた。

だが、期待には応えてやらない。

その代わりに柔らかい金髪をくしゃくしゃと撫で回した。
そうすると、ファイは意外に思うほど嬉しそうに笑った。

こんなことで喜ぶなら今度からもっと撫でてやろうと密かに思う。

最後にちゅっと目元に口付けてから再び胸元に顔を埋め、そっと乳輪に舌を這わす。
こうすると期待するように乳首がピンと尖り、その後で乳首を攻めると感度も上がっている気がする。

そして右手を硬く張り詰めているファイ自身に伸ばす。

強くすると敏感で堪え性のないこいつはすぐに弾けてしまうから、簡単にイッてしまわないように手加減して緩く扱く。

「…ぁッ、あぁっっ…!」

それなのに、ファイはもう射精寸前みたいな喘ぎ声をあげて腰を浮かせる。

すぐイッてしまうのも気持ちいいからだろうからそれはそれでいいのだが、何となく今日はじっくり感じさせてみたかった。

だからファイ自身の手はほとんど添える程度にして、乳首を中心に刺激する。

舐めたりつついたり、柔らかく歯を当てたり。

「…ぁ、ぁッ…ん、ぅぅ……」

その度にファイの身体が弓のように反る。

唇で挟んで強めにちゅぅっと吸うとビクビクと震えながら弱々しく髪を引かれた。

顔をあげると切なげな表情ですがるように見つめられる。

「どうした?」

「…オレばっかりじゃ、やだ……」

オレもする、と服のボタンに手を掛けられる。

「積極的だな」

少しの思案のあとやりたいようにさせることにした俺は、他人事のようにファイの行動を眺めた。

「…だって…オレいつも黒さまに気持ちよくしてもらってばっかりで……」

オレだって黒さまを喘がせるんだと意気込むファイに笑ってしまう。

「…黒さまの、おっきいよね……」

下着まで引きずり下ろして俺を全裸に剥くと隆起した俺自身に少し怯んだ様子のファイ。

「おまえが可愛いからな」

そう言うと虚をつかれたように一瞬黙ったあとぽっと頬を染める。

そして、おずおずと俺自身に触れてきた。
遠慮がちに扱きながら上目遣いでこちらを見る。

「どうしたら気持ちいい…?」

「さぁな」

「えー…」

黒さまのいじわるーとか言いながら、こいつは意外と的確に手を動かしている。

好きな相手にそこを触られて、余程下手でなければ気持ちよくないやつはいないと思う。

俺ももちろん感じていたのだが、ファイは俺があからさまな反応を見せないのが気に入らなかったらしい。

いきなり身体を丸めたかと思うと俺自身をぱくりとくわえてしまった。

「……ッ…」

不意打ちに息をのむ。

「…今日はサービス精神旺盛だな」

吐息を抑えて低く囁くとファイは俺自身をくわえたままで悪戯っ子のような笑みを見せた。






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