*MAIN*

□強がりは災いの元
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「…周助」
「なあに?」
「えっと…」
口ごもるリョーマに不二は不思議そうな顔をする。 
「リョーマ?どうしたの?」
優しく問い掛けられても、リョーマは答えることが出来ない。
悩んだ末、とりあえず行動に出ることにした。
不二に覆い被さるようにして唇を奪う。自分から舌を入れてリョーマなりに積極的に攻めてみた。
少し息苦しくなって唇を放すと呆気にとられた様子の不二と目が合った。
「リョーマ…どうかしたの?」
「別に…」
なんでもない、と言いかけてリョーマは大きく息を吸った。そして勇気を出して口にする。
「…あんたさ、欲情とかしないわけ?」
不二はこれ以上ないぐらい驚いた顔をして…笑い出してしまった。
「何で笑うのさ!」
リョーマは急に恥ずかしくなって頬を染めながら叫ぶ。
「桃にでも何か言われたのかい?…リョーマは未経験でしょ?襲ったりしないから安心していいよ」
笑いながら言われて、リョーマは逆上した。
「なめないでよね!俺だって経験ぐらいあるっすよ!」
もちろん嘘だった。勢いに任せて言ってしまったのだが、不二はそうは取らなかった。




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