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□強がりは災いの元
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周助って、手早そうじゃない?
いきなりだけど、最近俺はこればっか考えてる。
だってエロそうじゃん。いろんな知識ありそうだし。
なのにさ、付き合い始めて半年でキス止まりって、信じられる?
…俺ってそんなに色気ないかな。


土曜日にリョーマが不二の家に泊まるのはもう恒例になっている。
今日もいつものように部活の後不二と一緒に帰り、晩ごはんをごちそうになって不二の部屋でくつろいでいた。
ただひとつ、いつもと違うこと。それは、リョーマの決意。
(今日こそ絶対襲われてやる…!)
リョーマはベッドに寝転がって雑誌を捲っていたが、わざとパタンと音を立てて雑誌を閉じた。
リョーマの期待通り不二がリョーマの方を見る。
「どうかした?」
「今日はもう眠いっす。」
そう言ってから、精一杯誘うような声で付け加える。
「周助も、寝よ?」
不二はきょとんとして時計に目をやった。
「まだ9時前だよ?」
「いいじゃん。眠いもんは眠いの!電気消すよ」
そう言ってリョーマがさっさと電気を消してしまうと、不二は微かに苦笑しながらベッドに入った。




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