*MAIN*

□飛んで火に入る…
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「おちび〜!」

「ちょ…菊丸先輩!」

…部活終了後の部室で、元気が有り余っているらしい英二が越前にじゃれている。

越前はめんどくさそうに振り払っているけど、僕の目には二人がとても親密な関係かのように見えた。

だって、僕が抱き付いても越前はあんな風にめんどくさそうな顔で振り払う。

…まぁ、そんな素直じゃないところが可愛いんだけどね。

越前が目を輝かせてすり寄って来るなんて考えられないし…。

「…っすか?!」

自分の世界に入っていた僕は越前の大声で我に返った。
見ると越前はまだ英二に抱き付かれている。

そして…僕は目を疑った。

越前が。
すごく明るい顔で、英二に抱き付いた。(←実際はちょっと身体を寄せただけ。)

…許せない。

恋人の僕を差し置いて英二なんかにあんな笑顔を見せるなんて。

そんなのって酷いと思わない?
ねぇ、越前…。






「…不二先輩」

「なぁに、越前」

「…なんか怒ってますか…?」

部活の帰りに不二に誘われて不二宅にやってきたリョーマだが、不二の様子がいつもと違うことに戸惑っていた。

二人は不二のベッドに並んで座っている。

いつも優しく笑っている不二は、今も笑顔を浮かべてはいるが、何だか少しも楽しそうではないのだ。

「どうしてそう思うのかな」

「……………」

真っ黒な笑顔で問われてリョーマは黙り込んだ。

…完全に怒ってる。

理由は恐らく…さっき部室で菊丸先輩と話していたことだろう。

やたらとじゃれついてくる菊丸先輩には閉口しているが、発売日に完売して以来どこに行っても見つからないゲームソフトを貸してくれると聞いてつい油断してしまった。

それに。

ほんの少しだけど、菊丸とじゃれて不二に嫉妬させてみたいという考えもあった。

いつも穏やかで優しくて大人な不二を、一度ぐらい振り回してみたかったのだ。

「…不二先輩」

謝ろうとしたリョーマの視界が、急に反転した。

「な…!」

押し倒されたのだと気付いたときには不二の手で服を脱がされ始めていて、抵抗しようとしたときには両手首を抜かれたベルトで縛られていた。

あまりの早業になすすべもなく茫然と恋人を見上げる。

不二は至極愉しそうに、リョーマの両腕をまとめたベルトをベッドの脚に縛り付けた。
それから不二はリョーマの太ももをまたぐようにして腰かけた。

これでリョーマは万歳したような状態で全く身動きが取れない。
裸に剥かれた身体を隠すこともできない。

「…越前の身体、綺麗だね」

まじまじと見つめられ頬がかっと熱くなる。

無言で睨み付けてくるリョーマに不二は不敵な笑みを見せ、ベッドサイドに置いてあったピンク色のビンを手に取った。

「ちょうどよかった。これ、越前のために買ったんだ。試してみようか」

「…なに、それ…?」

不二の表情とけばけばしいビンにリョーマは怖じ気づく。
不安そうに尋ねるが不二はただ愉しそうに笑うだけ。

ビンの蓋をとるとマニキュアのビンのように中の液体を塗るためのはけがついている。

それにたっぷりと液体を含ませ、緊張のせいかピンと尖っているリョーマの乳首に塗り付ける。

「…ぁっ…」

液体の冷たさとはけのちくちくする感じにリョーマはピクリと跳ねた。

「…ぁ…ん、はぁ…っ…」

過敏な乳首を執拗になぞられ、むずむずするような、くすぐったいような、気持ちいいような、微弱な刺激に身体の奥が熱を持ってしまう。

「ふふ…感じてるの?」

「…んっ!…感じて…ない…」

からかうように言われて否定するが、乳首への刺激に反応した自身が緩く勃ち始めているのを自覚していた。

恥ずかしさといいように翻弄される悔しさにリョーマは唇を噛む。

不二はクスクス笑いながら乳首への刺激をやめてビンを片付けた。

「…ぁあっっ!」

刺激がとまってホッとしたのも束の間、急に両方の乳首が熱を持ったように疼きだし、リョーマは訳がわからず悲鳴のような声をあげる。

じんじんと疼く乳首に刺激が欲しくて堪らず、反射的に手を伸ばそうとするが両腕はベッドに縛り付けられていて叶わない。

「やぁっ…不二先輩…なに、これ…っ?」

明らかに普通じゃない欲求の強さに困惑して見上げると、愉しげな笑みを浮かべる不二と目が合った。

「媚薬入りのローションなんだけど、そんなに効いた?越前の乳首、真っ赤に腫れて誘ってるみたい。ふふ…それに、おちんちんも勃ってるね。まだ何もしてないのに」

「……っ」

羞恥を煽られ悔しくて睨み付けるが、身体の疼きは強くなる一方で、掠れた喘ぎ声が漏れるのを抑えるのに精一杯で言い返すこともできない。

「そんな怖い顔して…身体は正直なのにね。越前のおちんちん、先っぽから何か垂れてるよ?乳首もそんなに尖らせて。して欲しいことがあるんじゃないの?」

「…ぁ…はぁ…ん、っぁ…」

恥ずかしい言葉に身体が余計熱を持つ。
して欲しいことなんか決まってる。じんじんと疼く乳首を擦って欲しい。勃起した自身も刺激が欲しくて堪らない。
このままじゃツラい。
気持ちよくして欲しい…。

苦しそうに腰を揺らしながらねだるような目で見つめられても、不二は容赦しなかった。

「どうかした?ちゃんと言わないとわからないよ?」

「うぅ……」

身体が熱い。
触って欲しいところを舐めるように見つめられ、満たされない欲望が身体の内側で暴れ回る。
苦しくて堪らないのに、プライドが邪魔をして懇願を口に出すことができない。

「…ふじせんぱい……もぅゃだぁ…」

媚薬を塗られた乳首がじんじんと疼いて、それと呼応するかのように勃ち上がった自身がひくひくと震える。
先端からにじみ出す液体がつぅっと茎を滑り落ちていく。

「…く…ぅぁっ…!」

触って欲しい。
乳首も自身もたくさん弄って気持ちよくして欲しい…。

切羽詰まった表情で必死に見詰めてくるリョーマの耳元に、不二は意地悪な囁きを送る。

「越前のおちんちん、エッチな汁が流れてきたね。こんなにびんびんに勃てて…先っぽをくりくりしたらすぐにでもイッちゃいそうだね」

そして、耳にふぅっと息を吹き掛け、耳たぶをペロリと舐める。

「ぁああっっ…!」

リョーマの身体が反り返った。
生々しい言葉にその快感を想像してしまい、意地を張って我慢していたのも限界に達する。

「不二先輩っ!さわって…!おねがい…!」

「ふふ…どこに触って欲しいの?」

「うぅ………俺の…勃ってるとこ……//ふじせんぱい、おねがい……」

不二の意地悪な言葉にリョーマは羞恥のあまり涙目になりながらも必死にねだる。

恥ずかしさに顔と身体がかっと熱くなり、股間と胸の疼きが余計に酷くなった気がした。






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