dream
□sweet sea date☆
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「うら。」
「ひゃぁ!?」
咢はそのすらりとした両足で、私の胴回りをがっしりと挟んでくる。
「捕まえた。…む?お前少し太った?さては俺と毎日アイス食ってんのが響いたか…」
「さっさいてー!!!」
「ははは!」
がびーんビキニなんて着てくるんじゃなかった…。私はおなかを挟まれたままに、くるんと半回転して咢に背を向ける。
「お?…悪ぃな、気づいてやれなくて。」
「え?」
咢は後ろから私の肩に顔を乗せ、耳元で囁いた。
「後ろからのが良かったか?」
「ぎゃー!!!」
そしてビキニのホックを指で弾いて、「水中プレイってのも悪かねぇな」なんて言いやがる。
「だっだめですー!!」
その指はホックの下を伝って、脇の下通ってくる。
「あっ…あぎと!?」
「ちょっとだけ。だめ?」
うなじをぺろっと舐められて、そんな可愛い声で言われたら……
まっ……負けそう!!!
私は涙目になりながら振り向いて咢に訴える。
「だっ…だめ!!」
はぁ、はぁ。言えた…!私えらい!
「……ぐっ…」
咢はするすると私を挟んでいた足を離し、浮き輪の中でなるだけ私から遠ざかろうとしている。
「……咢?」
「………ふっ。まぁこんくらいにしといてやるか。…おっと!それ以上こっち来んじゃねぇぞ!?」
「…え?なんで?」
不振に思い少し近づこうとすると、びくっとして心なしか前かがみ。
「え…もしかして咢、勃「ファーック!言うんじゃねぇ!それ以上言ったらお前犯す!!」
「えっえぇ〜!??」
……そうね。咢だってド健全な男子なんですよね。耳まで真っ赤にした咢は、またロープを引っ張って砂浜に上がっていく。たまに小声でぶつぶつファックとか聞こえるけど、そこは黙って流した。
砂浜に戻ってきて、パラソルの下に腰掛ける。
「おぃ、カキ氷買ってきてやる。何がいい?」
「ブルーハワイ!」
「了解。」
そして咢はすたすたと、浜辺女子の視線を集めながら歩いていった。