I'm Liar

□一瞬の出会い
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閨「みんな無事ですの?ここは任せて、早く行きなさい」

「すまねェ!」


閨、と呼ばれた女は男達の背を見送り、空をキッと睨む。



閨「…あなた、見ない顔ですわね。この島にいるってことは偽り人なのでしょうけど……。私は彼らの流人頭。仲間を傷付ける者は許しませんわ」

空「…フン、盗人が偉そうな口きくやんけ。そっちこそ盗ったモン返さんと許さへんで」

閨「盗人ですって?私たちはあなたたちとは違う。この島で略奪行為はしないわ」


心外だと風に言う閨。



空「お前の目は節穴か?さっき奴らが風呂敷持っっとったろ、アレが盗品やっちゅーねん」

閨「そういえば……」



空の言葉に、閨はそう言葉を洩らす。


空「別に風呂敷ん中の食糧くらいどうでもエエねんけどな。薬箱の方は返してもらわんとのォ。……それと、お前くらいの女も見てないか?×××や言うんやけど、さっきの奴ら追い掛けたままどっか行ってんわ。なんか知らんか??」

閨「…わかりましたわ。×××さんについて私が確認してきます。荷物も、あればお返ししますわ」

空「お前が?」


構えていた弓をおろした閨に、空が問う。



空「別に、根城さえ教えてくれたら、後はワシが自分で取り返すわ。お前に手伝ってもらいたいんは、×××を捜すことや」

閨「……それはできませんわ」


閨は少し困った様に言う。


閨「隠れ家を知られる事は命に関わりますもの。
この島にはいくつかの派閥がありますの。その中には、人を騙し倒し奪うことをなんとも思わない輩もいますわ……私たちはそういう連中から隠れて、身を寄せ合って生きてますのよ」


そう言って閨は踵を返す。

閨「あなたが何者か知りませんけど、おとなしく待っていてくださいませ。×××さんのことと荷物のことを確認したらすぐに戻りますわ」


閨はそのまま森の奥へと進んで行った。


空「…………(あ、不死について聞きそびれたわ)」






ぽ「空さ〜ん」

しばらくして小四郎とぽちが空と合流する。


空「船はどないした?」

小「ちょうどいい洞穴があったから隠してきたぜ。×××と箱は?」


空は小四郎に、閨との会話を説明しだした。



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