drrr!

□あぁ、神よ!
3ページ/8ページ

計算外だなぁ、シズちゃんがこんな祭りに興味あるなんてねぇ。やっと目障りな顔に会わないで済むと思ったのに」


テメーに言われたくねぇ、一蹴してあいつに背を向けた。
こんなノミ蟲野郎と話してるうちに犯人が逃げたら―屋敷へ歩を進める。


「シズちゃん、足」


ガタガタガタ
俺の足はまだ震えていた。
もしかして怖いの?
池袋最強のシズちゃんが??まさか、有り得ないよねぇ、、、


不味い。
こいつだけには、絶対に・・・幽霊が怖いなんて知ったら、一生涯からかわれ続けるに違いない。とりあえず屋敷は後で―犯人は他にいるかも分からない。
立ち去ろうとした背中を、側にいた係員に呼びとめられる。


「大人2人様で宜しいですか?」


人生初―絶対絶命の状況だった。


「や、俺はこいつの後「はい、大人二名で」


言葉を遮り、不敵に笑みを浮かべ彼は言った。どうやら、見透かされている様だ。

仕方ねぇ、こうなったら・・・幽霊がなんだ。一度も見た事もない癖に・・・こんなの、ちっとも怖くねぇ。



「そういえばシズちゃん、この前心霊番組でさ、ほらこの近くのN市のマンションあるじゃん?丁度シズちゃんの会社の近くだったかなぁ・・・あそこ、誰もいないはずの部屋から毎晩泣き声が聞こえるんだって。・・・シズちゃん?」


ガタガタガタ
俺の足は更に震えを増していた。このままでは気絶してしまうかと思うくらいに。同時に、臨也の嬉しそうな顔が浮かんだ。テメー、池袋帰ったら覚悟しとけよ。




「実は妹が気味の悪い殺人鬼に狙われててさ。ちょっと心配なんだよ。それで用心棒の君を頼んだんだ」


どういう事だ?だったら俺は、最初からこいつの―
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ