drrr!

□気付いているでしょう?
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「残念ながら僕の仲間はとても“キレる”奴らでねぇ。何をするかわかんない野蛮人なんだ。
例えばそう、『強姦』とか―?」


強姦。その言葉に肩が震える。沙希が―俺の大切な人が、こいつの仲間=グズみたいな連中に―拳を振り上げて俺は怒鳴った。


「っざけんな!何で早く教えてくれねーんだ!沙希は・・早くしないと沙希が、、、」



瞼の上にたまっていく雫。
恐怖で震える唇。
三日前の彼女の笑顔を思い出す。
「今度、正臣の誕生日でしょう?私、今マフラー編んでるんだ。今の季節にピッタリでしょう?」



ガンッ!鈍い鉄の音が響く。身体を打ちつけても尚、外れることのない紐。
クソッ、何で何で・・・苛立ちながら必死に抗いた。



「残念、その紐は簡単には解けないよ。特別製で造ってるからね。『有能な部下』が作ってくれたんだ。逃げようたって無駄だよ」



「離せ、何が目的だ?」


「前から君とは話がしてみたかったんだ。
交換条件しないかい?」


「交換条件?」


「沙希ちゃんを助ける代わりに君が、僕のモノになるんだ。これで沙希ちゃんは悲しまずに済む。どうだい、いい考えだろう?」


「・・・は?」



何を言っているのだ、この男は。
交換条件?
男をヤリたいと思うか、普通・・・
前から意味不明な奴だと憎んではいたが―




「だーかーらー僕には平和島静雄君っていう便利でとっても強い友達がいるんだ。その人に頼めば、君の彼女も救い出せるってワケ」


「何で俺がテメーなんかの言いなりに・・・」


「わかんない人だなぁ、沙希ちゃんが殺されちゃってもいいの?」



俺は下唇を噛み、現実を受け入れる。
今いる場所はおそらく地獄。
愛しい人を救うためなら何でもすると、誓ったあの日を眩しく思い出す。
沙希のためなら何でも―
こんな奴に犯されることくらい、苦でも何でも無いはずだ。




「…分かりました」



小さくうなずき、彼の膝元へ跪いた。
見上げると彼は、満足そうな顔をしてこっちをみていた。



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