ギャグマンガ日和
□春の歌
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「妹子!お花見行こうよ!」
ほら、また来た。
「桜が満開の公園があってさ!
場所取りもしたから!早く行こ!!」
―こんな時、いつも僕だ。
最初は面倒臭かったのに、いつの間にか慣れてしまった自分がいる。これじゃ駄目だ。
「駄目ですよ、ちゃんと仕事してからです」
「妹子のケチ!そんなの後で良いじゃん!」
腕を引っ張られ抵抗出来ない僕。
彼は僕の手をキツく握って離さなかった。
心臓の高鳴る音が聞こえた気がして、慌てて僕は耳を塞ぐ。
「体調でも悪いのか妹子?」
「あ、アンタが悪いんでしょっ!//」
「仕事は後でちゃんとするよ〜
だからお・ね・が・い☆キラキラ」
「キモい目で僕を見るな!」
「しょぼーん」
「内股でうなだれるなキモい」
「だって行きたいんだもん!
桜だよ桜!!見なきゃ一生損だよ!」
「はぁ・・仕方ないですね。
ったく、桜なんて毎年見れるのに・・・」
あぁ、何で僕はいつもこの人に甘いんだ―
そんな目で見つめられたら・・断れないよ。