ギャグマンガ日和

□プラネタリウム
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その星は、私が世界で一番愛しいと思う人の名前になった。


その眩い光が、目の前を通るコトに気付いた。


「待て妹子!!!!」


その光は貴方みたいに美しく、聡明な青。
何者にも囚われない、そんな美しい輝きがあった。


この光を捕まえれば、何となく―
君が私に振り向いてくれるような気がして。


ただの、思い込みに過ぎないけれど。


「あっ!」


思ったよりも容易く、それは手に入ってしまった。
その時感じたのは喜びではなく、甘い気持ちでもなく、失墜感―――


「違う・・・」



だってこの光は―似てるけど君じゃない。
私は君を振り向かせた訳じゃない。
いま私が握っているのは、『ただの幻想』―・・・。




「どうしたんですか、太子」


「!ココは何処だっ?!」


「僕の家ですよ。全くもー、人の家で倒れないで下さいよ。突然プラネタリウムやるとか言い出して・・子供じゃないんだから・・・
心配して来て良かったですよ」


「倒れた?私が?」


「えぇ、てゆうか熟睡してました。
まぁ人は暗い部屋に入ると眠たくなるって言いますもんね。それにしてもビックリですが」



「・・・。」


「一体、何をしてたんです?
しかも何かずっと魘されてたし・・・」


「・・・ごめん」


「良いですか、太子は国にとって一番大切な方なんですから。そんなフラフラしてるようじゃ困るんですよ、規律が必要なんです。
だいたい太子はですね―」


ぐちぐちぐち・・・
彼のお小言は、30分にも及んだ。


「聞いてよ妹子」


「聞きません」


「そんなコト言わずにッ」


「はぁ・・次は何ですか?」


「妹子に似た星を見つけたんだ!」


「はぁ?頭かち割りますよ?」


「かち割らんといて!ほら見てくれ!
私の手の中に―アレ?」


さっきまで手元にあったハズの光が、跡形もなく何処かへ消えてしまっていた。


せっかく捕まえたのに―妹子が何処かへ行ってしまったような気がして、悲しくなった。


「・・ふぅ、全くホントしょーがない人ですね・・どうせ僕が居なくなる―なんて勝手に思い込んで落ち込んでるんでしょうけど」


「!」


「あのですね、太子。
僕は目の前に居るんですよ。
代わりなんて必要ないでしょ?
それとも代わりがほしいんです?
違うでしょう」


「―そうか」


「そうですよ。
アンタには僕が居るんだから、
それに―」


「それに?」


「//な、何でもないですっ」


「最後まで言えよ・・気になるだろ〜」


「いっ・・言いません!
貴方がちゃんと仕事してくれたら話は別ですけど・・」


「よーしじゃあ頑張るぞ〜」


「今のは冗談です!あ〜〜〜〜・・・
僕のバカ!!!///」



♪消えそうな位輝いてて
触れようと手を伸ばしてみる
一番美しいあの星の名前は、僕しか知らない―僕にしか見えない、、、
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