銀魂

□貴方が居てくれたから。
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しばらくして、銀ちゃんは何処か別の部屋へ運ばれた

眠ってるのかなぁ、銀ちゃん…

あんなに気持ち良さそうに…

私だって眠いヨ

でも、眩暈と吐き気で眠れない

それに…

瞳を閉じてしまったら

二度と姉御達に会えなくなるって

何となく、そう思った…


「神楽ちゃん。」

新八の声だった

「今まで言わなくて、ごめん。
本当は、神楽ちゃんは…。」

大粒の涙が、頬を伝ってゆく
私の冷たい額を、温めるかのように


「新ちゃん、しっかりしなさい。
男の子なんでしょ?」

その横で急かすように言う姉御

また大粒の雫が零れてきた

私は何も言わず、そっと姉御の髪を撫でた

姉御が泣くなんて、よっぽどのコトアル…


そうか

私は、死ぬんだ

分かっていた事なのに…

急に怖くなる

私は

何もないところに行くんだ

誰もいないところに行くんだ

そこには、新八も姉御も銀ちゃんもいない


「銀ちゃん・・・」

どうして銀ちゃんだけいないの

どうしてどうして

私は独りになるの…?
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