銀魂
□序―命の宣告―
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俺は、新八から目を逸らした。
アイツが必死に涙を流すまいと堪えていたからだ・・・
今、俺が何か言ったら―途端に、いや自分まで泣き出してしまうかもしれない…
何故そう思ったのかは分からない。
好きであんな胃腸拡娘と一緒にいるワケでもねェのに・・・
心の何処かで―実は、神楽を求めていた。
固く閉じられた瞼―――もし、このま、ずっと目を覚まさなかったら?
その淋しさを、何処にぶつけたら良いのだろう・・・。
※神楽視点
私は、目を覚ました。
今は、夜中の2時。此処は、病院・・・
私、倒れて…意識を失って…それで、病院に運ばれたんだ、きっと…
「―銀ちゃん?」
病室の床には、青白い顔で眠っている銀ちゃんと新八。
傍に行きたい…だけど、細い腕には点滴の針が刺さっていて、一歩も動けなかった。
夜中に大声出すのも不謹慎だし…
とても疲れてるみたいだし…
私は諦めて、また眠りについた。