ギャグマンガ日和
□春の歌
1ページ/4ページ
今でも思い出す、あの日あの場所あの言葉―
太子と初めてあった時のこと。
さぞかし偉そうな人が・・なんて緊張して行ったら、そこに居たのは予想外の人物だった―
カレーが大好きで仕事はロクにしない、何をやってるかと思えば僕の物真似ばかりしてる。
どうしてこんな人が倭国の頂点に立てたのか不思議な位である。
・・最初は凄く嫌だった。
こんな汚いオッサンの手下に就くなんて。
ましてや一緒に隋に行くなんて。
僕の代わり行ってくれと何度冠位4位の者に頭を下げた事だろう。
神様はそんな僕の努力を認めてはくれず、結局一緒に行くコトになってしまった。
だけど、この旅で分かったコトがある。
それは、聖徳太子が「ただの汚いオッサンではない」と言う事だ。
そりゃムカつく事も多いけど、彼は誰よりも優しさがあって、人の言う事は気にしない。自分のスタイルを持っている素晴らしい人だ。
それに比べて僕は、親に言われるまま皇族の道を進み、誰かの言葉に頷く事しか出来ない愚か者だ。
だからと言って太子より僕が劣ってるなんて絶対に言いたくないけど。