ギャグマンガ日和

□名前の由来
1ページ/1ページ

「曽良君、何で曽良君は曽良ってゆう名前なの?」


「呼び捨てにしないで下さい、腹立つ」


「呼び捨てじゃないよΣ(−□ー;)君は相変わらず厳しいな私に・・・」


「芭蕉さんの事を思えばこそ、ですよ。
将来、呼び捨てで人を呼んで恥をかくことがない様に」


「将来って・・・それに立場が逆のような気がするんだけど・・・」


「つべこべ言わずに芭蕉さんは僕の言うことを聞いてれば良いんです」


「私、師匠なのに・・・Σ」


「ほら、僕の袖にゴミがついてるんで取って下さい。あと荷物も重いんで全部芭蕉さんが持って下さい」


「;;お年寄りは大事にしないとダメって教わらなかったの?!Σ」


「芭蕉さんはまだA若いから関係ないと思いますけど・・・そうじゃないんですか?」


「ぇ・・・私って若いの?」


「当たり前じゃないですか。まだまだ芭蕉さんは若いですよ。二十歳でもイケると思いますよ(←確信犯ww)」


「そうなの!?松尾感激!!」


「分かったら荷物持って下さい」


「まかせなさい!やっぱり曽良君、君はまだまだだよ!こんな荷物も持てないなんて。ナメクジ以下だよアッハッハハ・・・」


ドスッ(松尾芭蕉が地面にひれ伏す音)


「あまり調子に乗らないで下さい。芭蕉さんの笑顔見てると殺意が湧くんで」


「ヒィーッ鬼弟子だ・・・
ところで話に戻るけど・・・」


曽良君て、空に似てるから曽良ってゆう名前なのかな?・・・」


「何訳分かんない事言ってるんですか、頭ブチのめしますよ」


「ΣΣそれだけで?!」


「こんな悪魔の僕が、どうして空に似てるんですか?」


「・・・
曽良君は悪魔じゃないよ?」


「は?とうとう頭までおかしくなったんですか?そんなに天国に行きたいなら逝かせてあげましょう」


「ΣΣ違うよ!;
確かに曽良君って鬼だし、怖いけど・・・
だけど私と違ってしっかりしてるし、毎朝私の為に味噌汁作ってくれるし・・・だから、あの曽良みたぃな澄んだ青に似てる気がして・・・(それにSって濃いブルーのイメージだし)



「・・・。」


「(ヒィィィ、まだ怒ってる;)ぁ、あの=曽良君?」


「僕は・・・悪魔じゃない?」



そういう君の顔は、少し寂しそうだった。
―そういえば、前に聞いた事がある。


「曽良君はどこに住んでたの?」


「三重の方ですけど・・・僕の故郷なんて、有るようで無いようなモンですよ」


「え?それどうゆう・・・」


「伯母さんは僕の事を毛嫌いしていつも悪魔の子だ、と言っていました。僕が旅に出る時、もう一生帰って来なくて良い。―そう云われたんです」



私はその時、黙って話を聞いていたけれど、
今思えば彼は、ずっと一人で寂しく生きて来たのかもしれない。



「何ですか、芭蕉さん。―一人でそんな俯いて・・・そんなに荷物持ちたくないなら別に良いですよ。僕が先に行きますから」


「違う!」


「え?」



叫んだ瞬間、目から大量のマーフィー君・・・じゃなくて涙がこぼれ落ちるのが分かった。
涙声でクシャクシャになりながらも、私は大声で叫んだ。


「君は、悪魔なんかじゃない!だって、一人でずっと寂しかったんだから!!伯母さんから逃げられなかった!!ずっと一人で戦ってた・・・


君は嫌な所もあるけど、いなくなって欲しいとは思わない!・・・」


「…芭蕉さん」


少し驚いたその顔は、普段見せることのないような表情で、思わず目を瞑ってしまう。


「僕には・・帰る場所なんて無くて、だけど・・・」


アンタがいてくれたおかげで―
それはさすがに口が裂けても言えない言葉だったけれども。


「良かった、曽良君が元気になって!」


「?」


「何か昨日から元気なかったから・・・」


「そのためにわざわざあんなどーでも良い話を?」


「どーでもよくないよっ!
名前っていうのは、親が最初に子にプレゼントする宝物なんだから!」


「・・・」


「あ、あんなところに甘味屋が!お団子食べよ、曽良君!」


「お金は芭蕉さんの財布から払って下さいね」


「どうして私が奢らなきゃならないのΣ」


「さっき少し嬉しそうな顔が見えてムカついたんで」


「えー、それだけで?;」




終わり☆(ハッピーエンドじゃなかった…変なエンドだった★)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ