・ Saint Beast
□魔法の酒に狂う者
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―――――天界にはある意味魔性の強い酒が存在する。
あまり知られてはいない。
その酒を飲んだものは普段とはかけ離れた性格に変心してしまうそうだ。
そしてその最初の犠牲者は意外なこの2人だった・・・・・・
「思うにルカ、俺たちちょっと真面目すぎないか? この際だからキャラ変というものをしてみようじゃないか」
赤い酒の入ったゴブレットを手に、ユダは唐突に切り出した。
『・・・、いきなり何を言い出すんだユダ。キャラ変とは何のことだ』
「つまりだ。本編の俺たちはアレだろう。六聖獣としてゼウスの命に従い天界の平和を保つ上級天使。
お前と俺は幼馴染の親友で・・・。」
『それの何がいけないんだ。十分だろう』
「いゃそうじゃないアレだ。もう少しはっちゃけてみても・・・」
『はっちゃけるって何だ?お前本当にどうしたんだ』
「そう真面目な顔をするなって。この酒少し強いがとても美味いぞ。お前もどうだ」
『あ…、じゃあ』
ルカはその酒が何かも知らず、ユダに勧められたまま口にした。