King-library
□∽闇陰之國∽
2ページ/22ページ
∽鬼門∽
僕は柏木 慧。成績は中の上、部活はサッカー部の、そこそこ頭の良い普通の高校1年生だ。
「おぃ、何ボーッとしてんだ。早く帰るぞ。」
だるそぅに喋るコイツが、僕の親友・瀬田 祐尓(セタ ユウジ)。
小学校から高校のクラスまで一緒の、なにかと縁のある奴なんだ。
「じゃぁな。」
「ぅん。」
僕らは見慣れた道を歩き、お互いの家の前までくると挨拶をかわして、家の中に入った。
「ただいまぁ。」
皆出掛けているらしく、返事はかえってこなぃ。
僕は、少し寂しさを感じながら自分の部屋へと入った。