酔っ払いの戯言

□単発ポエム
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『旅路』

リュック一つで旅に出て
見知らぬ土地を見て廻り
その地の人と触れ合って
彼の人はまた、旅に出る

見える空は何処でも同じ
空気が其れを違く見せ
出会う仲間と酒酌み交わし
僕らは一人で旅に、出た

時に、僕らの道は交わって
時に、道は二手にわかれ
靴は破れて 擦り切れて
終着点は、未だ見えない

いつか、誰かと手を取り合い
またいつかは一人になって
やがて、この身が土に還り
心が空に還るまで

僕らは笑い、時には泣き
失敗と後悔を積み重ね
絶望を味わい涙は枯れて
それでも僕らは旅に出る

目的地は、僕も知らない

やがて旅人は力尽きる
全ての記憶と刻んだ知識
道しるべには足跡を
小さな君に今捧げよう

地に刻んだ足跡の続きを
どうか繋げていって欲しい
僕が在ったたった一つの証
どうかどうか、消さないで

そして一つ頼まれて欲しい
何時か君が終わりを見たら
その時は僕に教えて欲しい
旅の果てに、何を見たのか

生きる事とは 何なのかを


20080201
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