キャラデザ
□First act.〜prologue〜
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勝敗はあっけなくついた。
リタの薙いだ剣が、モンスターを真っ二つにしたのだ。
制服にモンスターの返り血が飛ぶ。少し不快に感じた。
剣に付いた血を振り払う。投げ捨てた鞘を拾い、それに剣を注意深く収めた。
その時、リタの背後から声が聞こえた。
「見事なものだ。流石、と言った方が良いのか」
振り返ったリタが見たのは、ふわふわ浮かんでいる小さな生き物だった。小さいくせに態度がやたらとデカい。
「どういう事?」
リタは剣を鞘から半分抜いて警戒する。
「俺はお前の味方だ。剣を置け」
水色のぽってりした悪魔のようにも見えるその生き物は、ふよふよとリタに近付いてくる。
「わかった、言う通りにするわ。あなたは私の知らない事をちゃんと知っているんでしょ?」
リタは身構えたまま、それでも半ば警戒を解いて生き物の出方を窺う。