普通の小説ワールド2

□ラグナロク
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「よくやってくださいましたね。
まあ、予定と変わってはしまいましたが…
こうやってユキ君を連れてきてくれたので、それはよしとしましょう」

 

俺とホーとリディアは、中国に渡ったあと、すぐにチョウカンパニーに連れていかれた。

そして、ある一室に通され、そこで一人の若い男が出迎えてくれた。

ちなみに俺は、敵と認識されていないのか、一切拘束されていない。

 

明るい表情で俺達を出迎えた男…

こいつ…

知っている…

チョウカンパニー代表取締役、チョウ・ウェン…

 

「質問してもいいか?」

俺がそう言うと、張は大げさに髪をかきあげ…

「かまいませんよ?
わたしは何も答えませんけどね」

何だそりゃ?

それじゃあ情報を引き出す事は無理か…

この建物に入る段階で、ホーやリディアの銃は、入り口に預けられている。

俺の銃は、最初からホーに預けているし…

凶行に出る事は不可能。

まあ、仮に出たとしても、俺一人じゃあな…

 

張は、リディアを目だけで指して…

「リディア、「修理」を受けてきなさい」

張がそう言うと、ホーの拳に力が入る。

「…はい」

リディアはおとなしく従い、部屋を出る。

 

「そうそう、ホー君。
君はよくやってくれたからね、特別ボーナスを出してやろう。
何がいい?」

リディアをくれ。

などと言い出すかと思ったが、意外にも…

「休暇をください…」

と、言った。
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