普通の小説ワールド

□不幸な天使はお嫌いですか?7
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昼休み

 

「チャオさんっ!!
僕達と一緒にお昼を食べませんか!?」

「ティナちゃーん。
あたし達とお昼一緒に食べよう?」

チャオとティナは引っ張りだこである。

 

「あたし達が先に声かけたんだからね!!」

「うっせーな!!
関係ねえよ!!」

それに伴って、ケンカまで起きてたりもする…

しかし…

 

「みんなで一緒に食べるとおいしいんだよぅ」

チャオのその一言で…

クラスのほとんどの生徒が、チャオ達の周りでご飯を食べる事になりました…

 

「わーいお弁当。
いただきまーす」

パカッ

チャオとティナが、弁当箱を開けた瞬間。

周りのみんなの動きが止まった…

 

 

「チーズ…だよなあ…?」

「チーズ…よねえ…?」

疑問の声をあげる生徒達。

 

無理もない…

弁当箱の中には、ご飯の上にチーズがぎっしり…

端っこには、お魚さんの形の醤油入れまである。

チャオとティナは、チーズに醤油をかけて、平然と食べ始める。

『食った!?』

周りのみんなは驚く。

 

「勇太さぁん。
こっちで一緒に食べましょうよぅ」

キッ!!

チャオがそう言うと、男子達の殺気が一斉に俺に突き刺さる。

「はは…
俺はいいよ…」

「そうですかぁ…」

ちょっと落ち込むチャオを見て…

キッ!!

また男子達が、俺に殺気を送ってくる…

 

どうすりゃいいんだ…?

 

「ねえねえ、チャオちゃん達は、元々どこに住んでたの?」

一人の女子が、卵焼きを持ちながら言う。

「んとねぇ、天界に住んでたんだよぅ」

出た!!

チャオの正直攻撃!!

しかしみんなは…

どっ!!

大爆笑。

 

「おもしろーい!!」

「でもマジ天使だよ!!」

 

助かった…

しかし…

次の質問で、俺は命の危険を感じた…

 

「チャオちゃん達は、今はどこに住んでるの?」

まずい!?

俺は、みんなに気付かれない様にそーっと席を立つ。

 

「今はぁ、勇太さんの家に住んでるよぉ」

「わたくしも同じく…
ですわ」

その言葉に、男子全員は、俺の席に視線を…

 

「いたぞ!!
あそこだあっ!!」

「捕まえろ!!」

扉を開き、逃げる俺を、みんなが追い掛ける。

「勇太さぁん!!
緑クラスでぇっ!!」

チャオが叫ぶ。

 

「クラスメートに注意…
ですぅ…」

 

「ふん…」

栗原さんは不機嫌だ…
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