普通の小説ワールド
□アンリミテッド
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ここは人里離れたのどかな村。
森にかこまれ、その存在を知る者も少ない。
深夜
その村は炎と喧騒に包まれていた。
あるいは殺され。
あるいは犯され。
静かな村は、今や盗賊団のなすがままである。
「いやあぁあぁぁぁぁ!!」
女性の悲鳴が響き渡る。
「やめろおぉっ!ソーシャを離せ!」
一人の男が二人の盗賊に押さえ付けられている。
少し長めの黒い髪。
鋭いが優しさもある瞳。闇夜でもはっきりと分かる端正な顔立ち。
その男の前で、ソーシャと呼ばれた女性が盗賊達に輪姦されていた。
「へっ!情けねえなあ」
今しがた、ソーシャと呼ばれた女性の中に射精した盗賊が言う。
「女一人守れねえなんてよ!?」
言って懐からダガーを取り出す。
「これがお前が非力なために生まれた結果だよ!」
どずっ
言ってダガーをソーシャと呼ばれた女性の胸に突き立てた。
「………ぐ…」
それこそが自らの命を捨てる引き金になるとも知らずに。
「ぐごおぉおぉぉぉぉ!!」
瞬間
光に包まれ、盗賊団は村と共に消滅した。